在シドニーのナチュロパス、前田アンヌのブログ です


by naturopathic_view

カテゴリ:メディカルハーブ( 4 )

エキナセア ー追記ー

「ナチュロパスはGP(医師)と同じようなことをするのですか?」という質問があったので、誤解のないように追記したいと思います。

7歳男子はうちのクリニックにくる直前に、医師に風邪に伴う扁桃の腫れを診断してもらっています。
彼のお母様は、なるべく本人の治癒能力を尊重したい考えを持っており、念のため抗生物質の処方も受けたうえで、医師の同意のもと来院されました。
正直言ってこのようなケースは稀ですが、このお医者さんは代替医療について大変オープンな考えを持った方で、このように彼からリファーをうけることがたまにあります。

ナチュロパスの行うコンサルテイションは、予防医学におけるクライアントの教育がメインなので、病理診断を行う一般の医師とは役割が全く違います。

私の場合、医師による診断が必要だと判断したケースでは、ナチュロパシーによるトリートメントを始める前にクライアントは先のGPにリファーします。

現代医療とナチュロパシーは歴史的にあまり折り合いが良くないのですが、連携がスムースに取れる良い関係を築き合うことが、クライアント中心型のトリートメントでは特に重要だし、お互い学ぶところもたくさんあると実感します。

このGPについてはまたの機会に投稿したいと思います。
かなり変わっていて、面白い人なので。
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by naturopathic_view | 2008-10-03 15:58 | メディカルハーブ

エキナセア開花

物理的に時間がないと、じわじわと精神的飽和状態になってくるものである。
時間って作ればあるものだが、これは落ち着いて平静な気持ちでいると出来ることだ。
気分的に追われていると、これはかなり難しい。
近頃とても忙しく、ばてているかも。

と、そんなことを言っている間にエキナセアが咲き始めた。
免疫システムの働きを高めるスーパーハーブである。
この写真は2年目のエキナセア パープレア Echinacea purprea。
開花してから4、5日たつ頃から、花の真ん中がむくむくと高さを増してくる。
そして満開時には、中心部がトウモロコシの先端みたいに突き出すのである。
E. パープレアは高さ1.5m以上に育つので、コテージスタイルの庭作りにグラディエーションをつけるのに良い。

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我が家では育てていないが、同じファミリーで別の品種エキナセア. アンガストフォリアは高さ50cm程度にしか育たないうえ、花も3年待たないと開花しない手間ひまのかかるハーブである。
パープレアよりも薬効効果が高く、当然値段も高い。

味はどちらの品種も、ひどくまずい。

インフュージョン(お茶)でですら飲む気にならないが、秋冬の風邪の予防対策に試してみたい人はどうぞ。
エルダー、カモマイル、ミント、ヤロウとブレンドし、レモンをぎゅっと搾って蜂蜜を少し入れるとかなり飲める味になる。
乾燥ハーブを買う時は温度や湿度の管理をしっかりされているものを買うこと。
植物アレルギーの気になる人は、葉や花でなく根を試すと良い。

クリニックでは上記2品種をブレンドしたアルコール抽出のリキッドを使うが、この味が苦手な人のために錠剤も用意している。
このリキッドを舌にドロップしてみよう。
舌がびりびり叫ぶのが聞こえると思う。
苦みと同時にしびれがヴァイブレーションを起こすのだ。

先日7歳男子が風邪で喉を腫らしクリニックにやってきた(お母さんとです)。
エキナセア含むハーバルフォーミュラを処方したが、このとき「このミックスは大変ひどい味だから飲むのにすごく勇気がいると思う。でも君は勇気のある人だと信じて良いですか?」と聞いた。
そのときは元気なく頷く彼だったが、今週すっかり良くなって学校の返りに顔を見せにきた。
「全然平気だったよ〜、たいしたことないじゃん!」とかなり得意顔であった。

彼の舌はどうかしているか相当強がっているかなのだが、まあ治ってよかった。
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by naturopathic_view | 2008-10-02 16:13 | メディカルハーブ

ぐっすり眠りたい人に

このところすっかり夏らしくなってきて、今週は日中の気温が30度の日が続いています。
そんなおり、我が家の庭ではヴァレリアン Valeriana officinalis の花が咲き始めました。

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ヴァレリアンの種は撒く前に一晩水につけて水を吸わせておきます。
発芽に日数がかかって、もう蒔いたことも忘れた頃に発芽しました。

ヴァレリアンの薬効成分は根に集中するので、根に栄養を行き渡らせたい場合は、(かわいそうですが)花を含めた先端をカットします。
これで秋には太った根が収穫できるというわけですね。

催眠と鎮静作用のあるヴァレリアンですが、ドライでもリキッドでも主要な薬効成分は長持ちしないので有効期限内に使い切ることが大切です。
まあ、気持ち?効果はまだ残っているかもしれませんが。

さて、この薬効成分は水にも溶けるので、インフュージョンでも十分効果が得られます。
ヴァレリアンのみでも効果はありますが、メリッサ、ホップス、パッションフラワーなんかと混ぜるのもよし。

ちなみに上記のドライハーブをティーバックにつめてバスタブに放り込み、熱すぎないお湯に適度につかるとすっかりリラックスできるうえ、眠た〜い気分に。

バスタブで眠り込まないようにしましょうね。
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by naturopathic_view | 2008-09-24 15:16 | メディカルハーブ
通常のナチュロパシッククリニックで使用するメディカル・ハーブの形態で、代表的なもです。

内服用として

• Liquid (Fluid) extract リクイド(フルイド)エクストラクト
 
  濃縮度はアルコール対原料が1:1から 1:2
濃縮度が低くなるとTinctureティンクチャーと呼ばれます。
  プロが使用するティンクチャーは 1:3から 1:5ぐらいまで。

• Infusion

  乾燥かフレッシュ

• 錠剤

  リクイドエクストラクトから錠剤にしたもの

外用としては

•  インフューズドオイル Infused Oil 
  乾燥かフレッシュハーブをオイルにつけ込んだもの

• エッセンシャルオイル Essential Oil 
  植物に含まれるVolatile Oilという揮発性成分のみを抽出したもの

• クリーム、軟こう、ペッサリー、しっぷ

オーストラリアでスペシャリスト(i.e. ナチュロパスとハーバリスト)がトリートメントで使用するのは、原料を主にアルコールで抽出した高度濃縮液で、リクイドエクストラクトと呼ばれます。

エキナセアなどハーブによってはグリセトラクトで抽出したものもあります。

このほかStandardised Extractというある植物に含まれるひとつの成分のみを抽出したものもあります。

これらのハーバル・メディスンは、Practitioner Only Dispensary と呼ばれます。
クライアントはスペシャリスト(ナチュロパスかハーバリスト)から問診を受けると処方してもらえます。

Practitioner Only Dispensaryと対照的に、スーパーや薬局、健康食品店の店頭で問診なしに購入できる商品を、Over the Counter (OTC)と呼びます。

Vogel社などから、コンディションごとにプレミックスした質のよいティンクチャーが販売されています。
ハーブティー用に乾燥されたハーブは、いろいろなお店で簡単に購入することが出来ます。

オーストラリアのナチュロパシッククリニックでは、通常約70種のメディカルハーブのディスペンサリーを持っていて、クライアントの状態によりその人にあったフォーミュラを作ります。

フォーミュラは完全カスタマイズで、クライアントごとに含むハーブがすべて違います。

現在オーストラリアの大手メディカルハーブサプライヤーが販売するエクストラクトは200種を超えますが、実際自分のクリニックで使用するのはおおよそ60種類です。
これにPractitioner Onlyの錠剤加えると全部で70種類くらい。

さて、ここまで高濃縮されたメディカルハーブを治療に使用できるのはオーストラリアだからこそ。
メディカルハーブにおける研究も年々進んできています。

液体メディカルハーブのいいところは、効き目が錠剤より早く、ブレンディングによって相乗効果が狙えるところ。

ハーバリストはブレンディングの技量と経験がすべて。
でも、ブレンディングは問診から得る情報を基に行われますから、いい問診ができないとせっかく作るハーブも的外れな結果に。

クライアントとエネルギーのやりとりがしっかりできていることが基本です。
素材としてのハーブをいかに生かすかは、そのプラクティショナーのコミュニケート力にもかかってきます。

そう思うと、メディカルハーブのはいろんな視点から見ても奥深く、いくらでも追求できる世界。
自分もまだまだがんばらなくては、、、。
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by naturopathic_view | 2008-07-11 17:39 | メディカルハーブ