在シドニーのナチュロパス、前田アンヌのブログ です


by naturopathic_view

カテゴリ:ナチュロパシーのABC( 3 )

オーストラリアのナチュロパス養成校は国内にいくつもありますが、ホメオパシーの有る無しなど、コース内容には各校でばらつきがあります。
これにより卒業時に習得できるディプロマにも若干違いが出てくるかもしれません。

学校選びをする時は、自分の学びたいモダリティを事前によくリサーチすることをお勧めします。
しかし、ナチュロパシーのコアである臨床栄養学とメディカルハーブは必ず教科に含まれているはずです。

ナチュロパスの養成校は3種類あります。
1.プライベートカレッジ
2.大学
3.通信制

現在、卒業時に習得するAdvanced Diploma of Naturopathy(ND) の保持が、ナチュロパスとして活動する前提ですが、学位(BHS)の習得が出来るコースもあります。

現在ナチュロパシーを含む補完代替医療業界では、将来的にみて学位習得をするのが望ましいという風潮になってきています。
オーストラリアのナチュロパスは民間団体によるセルフレギュレーションシステムですが、ナチュロパスの基準の統一と国レベルでの登録システムを確立するように業界が政府に働きかけています。

通信制でのAdvanced Diploma of Naturopathy保持者は、この登録が現実的に来たときに、ナチュロパスのスタンダードに満たないあつかいになるのではないかといわれています。
そういうわけで、今後のことも考えると3の方法は勧められません。

BHSを取るには、コースのある学校に最初から入学する方法のほか、Advanced Diploma of Naturopathyを先に取り、卒業後大学でBHSにアップグレードするやり方とあります。
私は後者を選びました。(こっちのほうが学費が安くすんだので)
現在までAdvanced Diploma of Naturopathy 保持者を対象に、BHSのアップグレードコースを向けているのは、Charles Sturt University と Southern cross Universityの2校です。
これは両方とも通信制で1年から2年かかります。

ホメオパシーをナチュロパシーのコースに入れている学校の場合、基礎を2年やっておしまいですが、もし続けてこのディプロマも取りたいという場合は、パートタイムでディプロマ習得に必要なユニットを続けて取って行けばいいのです。

ホメオパシーがコースになくても、あとで別の学校に行ってホメオパスになると言う手もあります。(私にはそこまでの情熱はありませんでしたが)
コースは4年です。

どのモダリティも、このようにあとから追加習得できますが、自分の持久力と財政状態と相談することが大切だと思います。

それと、一番大事なのは誰が教えてくれるのか、です。
特にメディカルハーブと臨床栄養学に言えますが、各専門分野のプロが臨床経験に基づいた知識をじかに教えてくれることが必要な教科というのが、やはりあるのです。
学校を選ぶとき、オープンデーに行くだけでなく、授業を見に行くとか、講師や在校生と直接チャットすると良いでしょう。

NHAAの事務局にメールしても聞いてもよいと思います。
ここはナチュロパスの登録数圧倒的にが多いのでナチュロパシーの現状をATMSより把握しているからです。

終身雇用というシステムのないオーストラリアでは、良い先生たちは待遇の良い学校にどんどん移動してゆきます。
Advanced Diploma of Naturopathyを取るうえで、私が個人的に、いい先生が集まっていると言えるのは以下の学校です。
*Western Sydney University(NSW)
*Southern Cross University(NSW)
Australian College of Natural Medicine (VIC)
*Southern Schools of Natural Therapies(VIC)
Australian College of Natural Medicine (QLD)

*マークは特に2008年現在評判が良い学校です。

とはいえ、なんといっても個人の勘みたいなものが一番大事だし、大学事務局がものすごく親切で生徒の面倒を良く見てくれ、施設が整っていることなどもカウントして最終決断してください。

以上はこれからナチュロパスを目指すみなさんへ、でした。
あくまで参考としての投稿記事ですが、お役に立てれば嬉しいです。

Good luck!
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by naturopathic_view | 2008-08-21 23:56 | ナチュロパシーのABC
BASIC PHILOSOPHY OF NATUROPATHIC MEDICINE –自然医学の基本哲学 -

大学で4年間徹底的に叩き込まれた基本哲学、自分がこれを考えずにいる日はもはやなくなりました!

ナチュロパスは、クリニカルニュートリショニストClinical Nutritionistとしてのディプロマも授与されるので、栄養士Dietitian と混同される事がよくあります。

両者の違いはカリキュラムを含めて様々にあるのですが、決定的な違いはナチュロパスの施す栄養療法は自然医学の基本哲学がベースになっているのが最大の違いです。

いろいろな自然療法もあるなか、ナチュロパシーをナチュロパシーたらしめているのが、その哲学。

さて、その基本哲学を私なりに解説してゆきたいと思います。


1. まず第一に、クライアントに害を与えないこと  First Do No Harm (Primum Non Nocere)

ナチュロパスは、最も安全で効果的なトリートメントをクライアントに提案しなければなりません。

考えうる限り最も害のないやりかたで治療にあたり、必要以上に強い(それがたとえナチュロパシック・メディスンであっても)療法は行いません。

このいろいろな意味合いが考えられる“害”ですが、クライアントの 精神的/肉体的/感情的側面のすべてにおいて、害の無いよう注意を払わなくてはなりません。


2. 自然治癒力にまかせる The Healing Power of Nature (Vis Medicatrix Naturae)

身体は自らの健康を取り戻そうとする自然治癒能力を備えています。

例えば、軽い風邪などはしっかり休養すれば、数日で薬なしでも治 ってしまうでしょう?
身体というのは、自らバランスを取ろう、治ろうとするものなのです。

ナチュロパスの役割は、身体に対しできるだけ自然で毒性のない方法で、このプロセスを容易にすることにあります。

また、自然になおっていく力、自分にも、他人にも信じてあげることって大切だなと思います。


3. 症状の改善だけでなく、根底にある病の原因を治すこと Treat Underline Cause, Not Just the Symptoms (Tolle Causam)

身体に出ている症状は、自らが自然に治ろうとする試みが表現されたもの。
その病状の原因が取り除かれてはじめて、身体は回復へ向かっているといえるのだという考えです。

なぜその状態に陥ったのか、本当の原因は何なのか、引き金は何なのか。
原因を探らずしてナチュロパシーの治療も行うことはありません。

ちなみに私のクリニックでの慢性疾患にかかる原因ナンバーワンは 偏った食生活で(ここは肥満体国オーストラリア!)、これにストレスと運動不足が加わることが多いです。

バランスの良い食事に切り替えるだけで改善するケースも多いのです。


4. 病でなくそのひと全体を治療する Treat the Whole Person (Tolle Totum) 

例えば、慢性アレルギー性鼻炎を煩っているクライアントの場合、鼻炎にだけ注意を払うことはなく、そのひとの過去の病歴から家族の病歴、ライフスタイル、心の健康などを含めて全体を診てゆきます。

また、宗教、信念、文化、好みも等も考えながら、その人にとって最適な治療を提案します。


5. ナチュロパスは教育者でもあること The Physician is a Teacher (Docere)

ナチュロパスの大きな役割は、 クライアントが彼/彼女ら自身の健康に対しポジティブに責任をとるという姿勢を、より発展させてゆけるよう指導してゆくことにあります。

個人的にいちばん力を入れており、セミナーをしているのもそれが理由です。

実際のところ、自分のクリニックで何が起きているかというと、これが、クライアントから人生哲学を学ぶことのほうも多々あります。


6.予防第一 Prevention

ナチュロパスは予防医学のスペシャリストです。

クライアントの現在抱えるリスクファクターと遺伝的な要因などを分析して、将来に起こりえる健康上のリスクを予防するあるいは減少させるために、適切な自然医学上の介入をします。

なにしろ、そもそも問題が起こらなければ、何も困ることは無いのですから!
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by naturopathic_view | 2008-07-10 21:33 | ナチュロパシーのABC
自然療法 ”ナチュロパシー” Naturopathy or Naturopathic Medicine はこの5年間ほどで日本でも少しずつ紹介されるようになってきたようです。
しかし、自然療法士 ”ナチュロパス” Naturopath の資格自体が日本では存在しないため、一般に良く知られるということにはなっていません。 

簡単に言うと現在のオーストラリアでのナチュロパスは、

   1 特定の症状を改善する食事指導とビタミン/ミネラルなどを中心としたサプリメントによる総合的な栄養療法    
   2 メディカルハーブ
   3 ホメオパシー(同種療法)
   4 リメディアルマッサージ、リンパマッサージ等のボディーワーク

以上のスキルを使い分けながら、ある症状の改善をサポートしたり、体質改善を促したり、あるいは特定の病気の予防におけるアドバイスをしたりします。

そのナチュロパスよって使い分けるスキルは違うこともよくありますが (例えばホメオパシーやボディワークは使う人と使わない人がいたり、鍼灸等のスペシャリティーが付加されたり)、メ ディカルハーブと栄養療法はナチュロパシーのコアであると言えます。 

基本的な考え方としては、ナチュロパシーは現代医療の提供する対処療法よりも予防医学の側面が強く、個人の自然治癒力とクオリティーオヴライフQuality Of Life をさらに高めていく事に重きを置きます。

ナチュロパスは、その個人にとって最適な自然療法をカスタマイズし改善のプロセスをサポートしますが、これにはナチュロパシーの基本原則が反映されなくてはなりません。 

日本ではまだ新しいと思われるナチュロパシーですが、その近代史は18、19世紀から始まり、ベネディクト・ルストなどによってナチュロパシーという言葉がアメリカで定着するようになりましたが、そのルーツはギリシャ医学を中心とした様々な伝統医学にあります。

日本人は日本独自の漢方や鍼灸など、自然療法によって治癒されてきた歴史も長いので、新しいかたちの代替医療でも効果が期待できるなら積極的に受けたいという人も多いようですね。
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by naturopathic_view | 2008-07-09 18:52 | ナチュロパシーのABC