在シドニーのナチュロパス、前田アンヌのブログ です


by naturopathic_view

ナチュロパシーで行ういろいろな検査

質の高い問診はあらゆるトリートメントの基本ですね。

ナチュロパシーでも、初診は特に、ていねいにヒストリーテイキングをします。

でも、現代のナチュロパシーでは、問診だけに頼らず、必要に応じて様々な検査を所定機関に依頼することも多くなってきました。

たとえば、食事性アレルギーや、グルテン等特定の物質に対する耐性のチェック。

検査の結果、反応が激しければGPにリファーして診断を受けてもらい(診断ができるのは医師のみ)必要であればエピペンの処方も受けてもらいます。

検査を行うことにより、身体のステータスが正確にわかり、その後のナチュロパシー治療の方向性を定めることが容易になります。

ナチュロパスの依頼する検査機関はプライベートでメディケア対象外ですが、民間の保険に入っている場合、検査料の払い戻しを受けることもできます。

このほか、重金属毒素障害が疑われるかたの場合、毛髪に含まれるミネラル分析を依頼し、どのくらいの量が身体に蓄積されているのか検査してもらったり。

また、ホルモンのバランスが崩れている可能性のあるかたに、性ホルモンの量と動きをチェックするホルモン・プロファイルを受けてもらったり。

腸内発酵や腐敗物で問題がある人には腸粘膜の透過性をチェックする検査、ピロリ菌検査、カンジダ検査等、種類もいろいろとあります。

私のクリニックでは、種類によって依頼する検査所を変えていますが、ひとつはAustralian Biologics、もうひとつはHealth Scope

検査によるエビデンスは治療の方向性を決定する要因になるので、問診からだけでなく検査機関で明確なからだの情報をもらうことは大切だと思います。

このほか、自分のクリニックでも簡単に行える安価な検査もあります。
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これはメタジェニックス社のインディカン・テスト。
腸内環境異常の疑いがある時に(Intestinal dysbiosis )、胃腸管中のタンパク質の腐敗度を識別することにより腸内環境の状況をチェックします。

検査のメカニズムをメタジェニックスの手引きから抜粋しますと。。

インドキシル硫酸(インディカン)

トリプトファン上の細菌は腸内でインドールという物質を生成します。

そのほとんどは便とともに体外へ排出されますが、いくらか血液へ吸収され組織でインドキシルへと酸化されます。

肝臓では、硫酸カリウムとインドキシルが結合してインドキシル硫酸(インディカン)が形成され、尿へ排泄されます。

テストでは、2mlほど尿を検体として取り、まずオベールマイヤー試薬を加えます。
すると検体の色が黄色/茶色に変化します。

そのあとクロロフォルムを加えると、インドキシル硫酸がクロロホルムと反応して2層にわかれ、緑の沈殿物を形成し底に沈みます。

クロロホルムは緑です。
インドールはインディゴ染料のモトになる物質で、濃い青を作るのですが、黄色と混ざれば緑になります。

検査ではこの沈殿した色の明暗をみて、腸内細菌のインバランスがどれぐらい進んでいるのか判断します。
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様々なコンディションにみられる腸壁の濾過システム障害

インディカンは解毒され排泄されるものですが、腸壁のフィルタリングに障害がある場合(leaky gut)、通常よりもたくさんのインディカンが血液に流れ腎臓で濾過されることになります。

慢性の便秘の場合も、腸における排泄物の滞在期間の長期化からインディカンが尿に多く流れてしまいます。

インディカンが尿中に多く存在する=トリプトファンの腐敗は進んでいるということになります。

腸内環境異常は、過敏性大腸症候群やクローン病などの消化器系の不機能だけでなく、リウマチやアレルギーなどの自己免疫性疾患にも多くみられますし、関節炎ではとても多いコンディションです。

イースト菌増殖の症状があわせてみられる場合は、このあとカンジダ検査も行います。

検査機関でのテストは100ドル前後が多いなか、インディカンテストは1回12ドル、15分ぐらいで結果も出るので、これはよく使います。
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色が濃いほど腸粘膜は荒れている、という結果。
この検体もポジティブと出ました。
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by naturopathic_view | 2011-09-09 21:32 | クリニック