これからの自分の基本を見つけるプロセス「更年期」現代の日本女性は以前に比べ様々な生き方を選択できるようになり、平均寿命も85歳にまで延びています。「更年期の後は老年期に至る」というこれまでの単純な考え方にはもう当てはまらなくなってきました。
「寿命が延びることイコール老年期が長くなること」ではありません。
そう考えると、女性が一個人として新たな精神的成熟期を迎えるチャンスが、更年期後のアクティヴ・シニア時代にあるのではないでしょうか。
女性であれば出産・子育てをある程度終え、自分自身にもう一度帰り新たな方向性を見いだし、そして精神的に飛躍できるとき。年齢を経た穏やかなゆとりと、生殖機能から解放された軽いからだを手に入れ、本当の自分に集中できるとき。
更年期を経て、精神的肉体的な真のバランスと統合された精神を得、基本的な自分に還ることにより、更に美しく年を重ねることが出来るようになる素晴らしい時間が訪れるのです。
更年期はこころとからだの転換期私たちの身体は更年期にその変化をゆっくりと起こし、私たち自身に語りかけます。
「身体はそろそろ変化します。心も準備して下さい。方向転換しますよ。」
身体は時間をかけてバランスを取っていきますが、あまり望ましくない症状が現れることも多く、これが「更年期障害」と呼ばれる所以です。
しかし、更年期が乗り越え無ければならない「障害」である必要はありません。
いわゆる「障害」なら更年期でなくてもたくさんあるのです。
ただし、このときだからこそ直面しなくてはならないことが出てきます。
それは「変化を受け入れること」そして「新しい自分と出会う」ということです。
これは簡単なようでいて、誰にとっても大変な挑戦なのです。
では、更年期に起こるこころとからだの様々な症状に対し、なるべく身体の摂理に沿った自然なやり方で、この時期をポジティヴにそしてより快適に過ごして行く方法があるのでしょうか?
そして、ついに更年期を終えたとき、 身体と心の健康を最適の状態で維持し、この実り豊かな新しいステージを存分に楽しむ為にはどのようなことに気をつけたらよいのでしょう?
これらの答えを探って行くために、女性の閉経にともなう身体の変化について、少しずつ理解を深めて行きましょう。
閉経に至るまで一般的に40代中頃から月経時の出血回数が徐々に減り、何年もかけて完全な閉経に至ります。この過程で月経時以外の不定期な出血がある、月経周期に変化が起こる、または出血が長く重くなる等安定性の無い出血を経験される方が多いようです。
医学的には、月経が12ヶ月停止した時点で,閉経したとされます。
約10年続くといわれている更年期ですが、症状とそのピーク、そして更年期の期間にも個人差があります。
閉経時のホルモンバランスの崩れ人間の身体は相対的に安定した状態を維持する「恒常性(ホメオスタシス)と呼ばれるシステムがあり、体の内外の変化にもかかわらず身体の内部環境を一定に維持します。
恒常性は身体の状態を休むこと無くモニターするフィードバックシステムによって維持されており、体内のホルモンの分量はこのシステムにより一定に保たれるしくみになっています。
更年期になると、卵巣がエストロゲンという性ホルモンを分泌することを止めますが、身体や脳がこれを認識するのには時間がかかります。
フィードバックシステムはエストロゲンの一定量を増やすべく生産を刺激するホルモンを大量に放出するように働きかけますが、肝心の卵巣はそれに反応しません。
このように、それまで産生されていたエストロゲンがもはやされなくなったことにより、ホルモンのバランスは大きく崩れます。このサイクルがある程度続くことにより、身体はついにこの状態を「通常である」と認識し始め、ついには受け入れるプロセスが更年期なのです。